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想いを重ねる夜21

Auteur: 相沢蒼依
last update Dernière mise à jour: 2026-02-01 07:18:06

「はい」

お父さんが告げた意外な言葉に、思わず穂高さんの顔を見上げると、同じタイミングで目を合わせてくれる。

穂高さんと一緒に帰っていいと告げられただけでも嬉しいのに、お父さんはなんの条件をつけてくれるのやら。きっと穂高さんも、俺と同じ気持ちを持っているだろう。目の前にある闇色の瞳が、嬉しげに細められていた。

「おまえは玄関から帰ってきてもいいが、その男は勝手口から入ってこい!」

チラッと少しだけ振り返ったお父さんは、妙な注文をつけるなり、足早にその場を立ち去った。

「紺野さん、ありがとうございます!」

勝手口から出入りするように命令されたというのに、穂高さんは満面の笑みを浮かべながら、お父さんの背中に大きな声をかけてお礼を言った。

「穂高さんだけ、勝手口から入るなんて」

「なにを言ってるんだ千秋。一緒に実家に帰ることができるだけでも、俺はとても嬉しいというのに」

「でも……」

「嬉しいのはそれだけじゃなく、千秋は晴れて玄関からの出入りを許されただろう? ということは、いつかは俺も同じところからお邪魔することのできる、可能性があると思ってね」

誇らしげに告げた穂高さんは口角
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